私は田舎出身です。
通常鍵もかけずに生活できるような田舎なので、良くも悪くも風通しのよすぎる地域です。日頃から「あそこの人が旅行に行ったらしい」「一家全員でコロナになったらしい」とプライバシーも全くなく噂がすごいなと感じてはいました。
田舎者は常に群れていて、くだらない悪口や噂話に無駄な時間を費やしています。どうやったらこんな性格の悪い人間になるのか。本当に愚かだと思いました。
以前の仕事では、日頃全く有給がとれない分長期休暇が1か月近くあったので、帰省をしていました。
長い期間車があること、滞在していることを見聞きすると、詮索が始まります。「何の仕事をしているのか」「結婚はしたのか」、一人の人に道端で出会ってうっかり話してしまうと、翌日にはそこらじゅうに広まっています。
少し歩けば「いいねえ長いおやすみ」などと言われ、いつあなたに話したの?と思うようなことばかりです。気持ち悪いです。
そして結婚していろいろあり一度仕事を退職。少しの休憩も兼ねて長期で帰省していると、髪色を見て仕事はどうしたのか、結婚したらしいけど、と言われて休まるものも休まりません。
上手く付き合っていかないと面倒なことになります。実際に陰湿ないじめ・村八分の被害にあった人を幼少期から見てきました。でもあまりにもずかずかとプライベートに踏み込んでくるので、嫌気がさしています。
私の育った家の田舎具合は、高校までしかない人口3万人弱の離島で、小中学校当時、信号機もなかった小さな町まで出て行くのに小学校まで行かないとバスに乗れなかったそんな田舎です。
小学校までは、3km位の道のりを45分から1時間近くかけて通学していました。中学校は小さな町にあったのですが、小学校からさらに3kmはありました。通学途中は、ポツンと1軒屋みたいな感じで、集落も少なかった。
そんな田舎でしたので、小中学校で勉強していくうちに都会の情報が多く入り、また、テレビで華やかな都会の様子を目に焼き付けて行くうちに、将来は都会に出たいという気持ちが強くなっていきました。
もう一つは、家が農家だったので、祖母にきつい農作業を手伝わされ、また結婚して家を継ぐようにずっと言われてきたので余計に都会に出ていきたいと思うようになっていきました。
そんな私でしたが、両親にとって大学進学は悲願でしたので、それをきっかけに、都会で一人暮らしを始めることが出来ました。
ことあるごとに両親や祖母は、「卒業したら帰って来いよ」と言っていましたが、当時は就職氷河期で、田舎には仕事が無く、幸いな事に何とか都会で就職できたという次第でした。
その後、田舎で、求人があるので、採用試験を受けるように言われ、家に戻り就職する事になりました。このまま田舎暮らしかなと思っていましたが、1年もたたないうちに本社への転勤命令を受け、「業務命令だからしょうがないよ」という事で家族を説得し、納得してもらい、再度、田舎を離れることになりました。
親戚の寄り合いのたびに酒盛りが行われ、その宴席で、付き合いの酒も終了時まで付き合えず、うまく話も合わせられないと感じていた私にとっては願ってもいなかった機会が巡ってきました。
その後、その転勤の地で27歳の時、所帯を持つことになり、35歳で一軒家を手に入れた所で、田舎脱出が確定されました。別に何の策略も無かったし、成り行きに任せただけでしたが、家族とのいさかいもなくうまく田舎を脱出できました。
ちなみに、私が転勤した後、両親は弟を田舎で就職させることに成功し、そのまま弟が実家を継いでくれています。今は弟に感謝の気持ちでいっぱいです。
田舎はクソです。田舎者はバカばかりです。もし田舎にずっといることになっていたら地獄でした。本当に脱出出来てよかった!
日本の地方の過疎化は進んでいて滅びつつあるのに、田舎は変化しようとしません。若い人は田舎に心を殺される前に、早く田舎を出て都会に移住しましょう。都会に出るだけで幸福になる機会がグッと増えますよ!